エステサロン「たかの友梨 ビューティクリニック」を展開する不二ビューティ(本社東京都)では、テレビショッピングのQVCでの販売実績が非常に好調だ。2025年は、年間の販売実績が約30億円以上になったという。同社は現在、それに連動して、自社通販を強化し、経営統合による強固な財務基盤の構築も行っているという。美容家でもある、たかの友梨会長に、時代の変化を見据えた新たな経営戦略について聞いた。
──昨年のQVCでの販売実績が非常に好調だったと聞く。具体的な成果とその要因はどこにあるのか。
当社のQVCでの昨年の年間総売上は約30億円に達し、目標を上回る結果となりました。ファンデーション部門、オールインワンジェル部門、化粧品部門のいずれも、QVC内でトップクラスのシェアを誇っています。
好調を維持できる最大の要因は、第一に製品そのもののクオリティーの高さ、そして「たかの友梨」が持つ49年の歴史と信頼にあります。画面に出演する際は、無理に「売ろう」とするのではなく、サロンでの確かな実績を誠実に伝えるスタンスを一貫しています。
男性音楽ユニットの「SHOW―WA(ショーワ)」をはじめとする豪華なゲスト陣を迎え、視聴者である昭和世代(50代以上)のターゲット層にドンピシャで刺さる「エンターテインメントショー」として番組を楽しんでもらっています。そのことも、他社には真似できない強みです。
QVC年間売上40億円を射程に
──QVCの成功を起点に、新たな広告・マーケティング戦略や自社通販の強化へどうつなげていくのか。
QVCの放送中はネット上での検索数が跳ね上がる傾向にあります。テレビで買えなかったお客さまから自社通販への問い合わせ電話が殺到する状況が生まれています。
この波及効果を最大化するため、放送直後の最も検索が高まるタイミングを狙い、テスト的なデジタル広告配信を開始します。これまで自社通販は既存の顧客層が中心だったが、顧客の固定化を防ぐためにも、QVCの勢いを活かした効率的な新規顧客獲得へと舵を切っていきます。
基幹システムも刷新し、50代以上のコア層に向けた丁寧な会報誌の定期発行や、エステティシャン上がりのベテランオペレーターによる丁寧なフォロー体制を整備しました。これにより、自社通販の売り上げを従来の8億円から10億円規模へと拡大させ、LTVの向上を図っていきます。
経営統合による財務基盤の強化
──通販事業を展開していたスイスセルラボ・ジャパンとの経営統合と、今後の業績目標についての狙いは何か。
昨今の厳しい時節柄、サロン部門だけで急激に売り上げを伸ばすことは容易ではありません。
そこで、非常に好調な通販部門の売り上げを不二ビューティへと一本化することにより、企業全体の規模を拡大し、財務基盤をより強固なものにする狙いがあります。
2026年12月期の業績目標として、QVCと自社通販の合計である通販部門単体で、前期比30%増の42億円を掲げています。足元の月次売上も前年比20~30%超増の高い水準を維持しており、達成への見込みは十分にあります。
――原材料や容器代の高騰が深刻化する中、今後の価格戦略やサロン展開はどうなるのか。
すでに容器代の値上げ通知は来ていますが、販売価格は据え置いています。
QVCでの爆発的な販売量が生む「スケールメリット」を活かし、パートナー企業と協力しながら徹底した企業努力で乗り切ることを考えています。
いざとなれば、外箱を簡易ラッピングに変えてでも中身の品質と価格を維持し、お客さまに使い続けてもらうことを最優先していきます。
今後は、男性の美容や痩身の需要が、非常に高まると確信しています。
オンライン環境の普及でシミやシワを気にする男性が増えており、女性に比べて定着率が高いのが特徴です。
安心・誠実なブランドとして、男性も通いやすいクリニックの新規展開を進めていきます。QVCでの出会いからエステ体験、さらに高度なケアを行うクリニックへとつながる、ホップ・ステップ・ジャンプのトータルケアを目指していきます。
