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2026.08.10

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【通販トップインタビュー】オンワードパーソナルスタイル 関口猛社長「ショッピングセンターへの出店広げ店舗数は100店舗に」

関口猛氏


オーダーメードスーツを実店舗と自社ECサイトで販売するオンワードパーソナルスタイル(本社東京都、関口猛社長)は、オンワードグループの中で特に高い成長を遂げている。2026年2月期の売上高は前期比33%増となり、設立以来最高となった。ショッピングセンターへの出店拡大が奏功し、新規顧客数は同54%増、女性顧客数は同42%増、10代顧客数は同約2.9倍と急伸した。オーダースーツの”民主化”が若年層にも広がり、ブランドの成長を後押ししている。事業の現状や今後の展望について、関口猛社長に話を聞いた。



 
──事業の現状を伺いたい。

当社は2017年に設立し、コロナ禍を除き毎年、売り上げは前期比で約30%の増収を続けてきた。2026年2月期は33%増と過去最高を更新し、3~5月期の店舗売上高も同55%増となった。ショッピングセンター(SC)への出店を広げ、店舗数は100店舗に達した。

オーダースーツの障壁とされてきた採寸や納期の負担を軽減するため、採寸データをデジタル管理し、店舗で計測したサイズをECに連携する仕組みを整えた。一度採寸すればオンラインで素材違い・色違いを追加購入でき、リアルとECがつながる体験がリピートを生んでいる。

──国内スーツ市場の状況は?
 
日本のスーツ市場はバブル全盛期の約4500億円から、現在は約2000億円規模で横ばいが続いている。一方でオーダースーツ市場は拡大を続けている。ECやSNSで情報が可視化され、価格や納期への誤解が解消されたことが背景にある。若年層を中心に「既製品より自分に合うものを選びたい」という志向が強まり、オーダーが身近になっていると考える。

──SCへの出店を加速している理由は?

百貨店チャネルの縮小に対し、SCは新規顧客獲得に有効だ。店舗面積は約250平方メートルで展開し、30代の高所得層を中心に支持を得ている。SCは家族やカップルの来店が多く、店舗で採寸し、ECで追加購入する流れが定着している。リアルとオンラインの併用率が高い点が特徴だ。


▲ららぽーと豊洲店

──女性顧客が増えている背景は?

女性顧客は全体の約3割を占め、管理職志向の高まりやフォーマル需要の拡大が追い風となっている。ビジネスの場で着用するスーツは、既製品では肩幅やウエスト位置が合わないなどの悩みが多く、体型に合わせて調整できるオーダーとの親和性が高い。近年は女性管理職によるプレゼンテーションや式典など、人前に立つ機会が増えたことで「自分に合う一着」を求める声が強まっており、素材感やシルエットへのこだわりも強まっている。こうした背景から、店舗での採寸を通じて納得感を得たいというニーズが増えている。

──高価格帯ラインについて教えてほしい。
 
平均単価15万円のPREMIUM(プレミアム)ラインは、国内縫製で最短12日納品を実現している。ECでは素材の特徴や仕立ての違いを詳しく掲載し、来店前の比較検討を促している。高価格帯ほど情報量が購買の判断材料となるため、オンラインでの詳細な説明が来店につながっている。

──若年層の利用が増えている理由は?

年代別の顧客数では、10代が前期比約2.9倍、20代が同約1.4倍と伸びた。学生証提示で2万円から購入できる学割が好調で、初めてスーツを購入する層の需要を取り込んでいる。店舗で採寸した体型データをもとに、ECでシャツやネクタイを買い足す流れも広がっている。

──人材育成制度について取り組みを伺いたい。
 
アパレル販売職の給与水準やキャリアの不透明さを改善するため、「エバンジェリスト制度」を2024年に導入した。「スタイルガイド」「プロフェッショナル」「エバンジェリスト」の3段階構造で、プロフェッショナルに認定されると年収400万円以上、エバンジェリストは600万円以上を公言している。昇格基準は総販売着数やファン化率で定量管理している。

販売職の接客品質を高めることで、採寸体験の満足度が向上し、ECでの素材違い・色違いの追加購入につながっている。店舗での体験価値とオンライン購買が連動する構造を、人材育成と合わせて強化している。

──今後の展望を伺いたい。
 
国内は100店舗から倍程度まで拡大を計画し、シャツやバッグなど商品領域も広げる。中古スーツの引き取り・再販を行うリユース事業もトライアル中だ。海外では店舗拡大とECでの素材・価格比較情報の提供を進めたい。将来的には売り上げの半分を海外で達成したい。

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