CLOSE
CLOSE

2026.08.12

【インタビュー】プレミアムウォーター 取締役 奥村藍氏 「総顧客数は182万件、JALとも協業」 [2/2]

プレミアムウォーター 取締役 奥村藍氏


OESとJALウォーター


――2026年7月には日本航空(JAL)との共同展開として「JALウォーター」をスタートした。導入の経緯と狙いは。

きっかけは、異業種のパートナーが持つ経済圏の中にウォーターサーバーを組み込みたいという要望だった。JALとは以前から接点があったが、当社の実績を見て関心を持っていただいた。

当社ではこれを単なるOEMではなく、OES(オリジナル・イクイップメント・ソリューション)という共同ブランド運営モデルとして提案している。

従来のOEMでは、提携先企業がサーバーや水の在庫リスク、配送、カスタマーセンターの運営コストをすべて抱え込まなければならず、参入障壁が高かった。

OESでは、当社がブランド運営主体となり、配送やシステム、顧客対応までバックエンドをすべて引き受ける。提携先は自社の顧客へのアプローチに集中できる。在庫や運用のリスクはゼロで、自社経済圏を拡張できる。これが提案として非常に響いている。

――「JALウォーター」の顧客属性や初期の手応えは。

従来主力だった30~40代の客層とは異なり、50〜60代の男性をはじめとする比較的高年齢・高所得の層を獲得できている。これまでアプローチが難しかった層に届いている実感がある。

「JALウォーター」の発表後、サービスリリース前から「JALウォーター」を契約したいというお声をいただくほど反響があった。アライアンスモデルは、今後も複数社との展開を控えている。

機動的な価格改定と顧客基盤の維持


――世界的なインフレや資材高騰が続く中、コストコントロールや価格戦略についてはどう考えているか。

当社は自社工場でボトルを製造・成形する技術を有しているため、製品仕様の調整が柔軟に行える。26年には新規・既存顧客向けに価格改定したが、単なる値上げではなく、ボトル容量を12㍑から12・5㍑へ増量した。単価自体は数十円上がっても、水1㍑あたりの実質価格は下げる工夫を施すことにより、お客さまの満足度を損なわずに原価高騰を乗り切る体制を整えた。

各工場の製造原価と各地域の適切な組み合わせを行うことにより、物流効率の飛躍的な向上とコスト削減を実現している。

今後の目標と自社の課題


――来期に向けて売上高825億円、営業利益135億円という高い業績目標を掲げている。達成への足取りは。

非常に高い目標であり、数字の細部まで追う日々だが、十分に達成可能な計画として挑んでいる。

既存顧客に対する利便性や付加価値の創造などのロイヤルティー向上に加え、準備を進めているOES案件を確実に立ち上げていく。

――今後の宅配水市場における課題と、御社が果たすべき役割をどう捉えているか。

競合他社との顧客の奪い合いから脱却し、宅配水・ウォーターサーバー市場の母数そのものをいかに広げられるかが課題だ。

特に、当社も展開している水道水ろ過の浄水型と、当社が主力として提供する自然本来のおいしさにこだわった非加熱の生天然水の価値や違いを、お客さまに正しく伝えていくブランディングが重要になる。

無料メールマガジン登録 人気の記事や編集部のおすすめ記事を配信
登録することで、個人情報保護方針に同意したものとみなされます。

タグ:

おすすめの記事

PICK UP


人気の記事

RANKING

新聞のご紹介

日本流通産業新聞

詳細・購読はこちら