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2026.08.18

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【トップインタビュー】武内製薬 小倉由渡社長「売上高は50億円超、『TTS』が増収寄与」

小倉由渡氏


自社ブランドおよびOEM受託事業を展開する武内製薬(本社東京都)の増収が続いている。2026年3月期の売上高は、前期比10%増の50億円を超えた。ECも好調で、「TikTok Shop(TTS)」が、ECの増収に寄与したという。小倉由渡社長に前期の振り返りと「TTS」の内容、今後の展望などを聞いた。

──前期を振り返ってほしい。
 
前期比で見ても10%以上の成長を継続できている。内容としては、自社ブランドのEC事業とOEM受託事業の両方が着実に伸びており、会社全体として非常に健全な増収・増益の状態にある。
 
──ECとOEMの比率は。
 
ざっくり言うと「ECが65%、OEMが35%」くらいの割合だ。比率としてはOEMが年々高まってきている状況だ。
 
──OEM受託事業がそれほど伸長している要因は。
 
要因は大きく二つあると考えている。一つは既存のお客さまによるリピートの積み上げだ。長くお付き合いいただいているお客さまが売り上げを伸ばされ、それに伴って当社の受託額も引き上がっている。
 
もう一つは、取り扱いカテゴリーの拡大だ。当社は自社工場だけでなく、国内外に数多くの提携工場を持っている。このネットワークがあるため、お客さまの「これを作りたい」という要望に対して「作れないものはない」という体制を構築できていることが、新規案件の獲得につながっている。
 
最近は中国工場の活用にも力を入れている。実は、一部の雑貨や容器やパウチといった資材に関しては、中国工場は納期もクオリティーも日本工場に引けを取らない状況になってきている。中国工場の精査・監査については、当社の方で中国語話者のスタッフを雇用し、基準をしっかり設け、高頻度で現地にも赴いて実施している。メーカー事業を展開している企業では、資材が届かないために商品販売が遅れるという課題を抱える企業も多い。必要な資材に関しては、中国の工場と連携することで、単価を抑えながらクオリティーの向上・リードタイムの短縮を実現し、お客さまの機会損失を防いでいきたいと考えている。


「TTS」が増収寄与


──EC事業についても伺いたい。前期の好調要因は。

 
EC事業に関しては増収だった。要因として「TTS」の寄与は大きい。想像以上のインパクトがあった。例えば「練り香水」という商品を例に挙げると、実際のところ販売件数はあまり多くなかったが、TikTok上のショート動画がバズり、そこから継続的に販売が続き、1カ月半で数千個が完売してしまった。
 
単発の売り上げだけでなく、ブランド認知への貢献も大きい。TikTokで見た人がAmazonや楽天市場で当社のプロテインブランド「THE PROTEIN(ザプロ)」という名称で検索してくれる。いわゆる”指名キーワード”での流入が増えている。指名キーワードで流入されたお客さまは他社比較検討も少なく、広告費も掛かりづらいため、結果として、EC事業の利益率が向上する。
 
──今後、注力していくことは。
 
ブランドの存在意義や世界観を見直し、長期的に選ばれ続けるブランドづくりに取り組むために、25年10月に「ブランド戦略室(現在はブランド戦略部)」を立ち上げた。今後、ブランド戦略部を中心に本格的なブランディングに取り組んでいく予定だ。
 
──これまでの戦略と何が変わるのか。
 
これまでの当社のモノづくりはECモールベースだった。「妊娠線予防クリーム」という市場キーワードがどの程度の規模があり、競合はどのような商品が多く、それらに対して当社が勝てるかどうかという視点が強かった。
 
しかし、それではブランドのコアなファンは生まれない。これからは各ブランドのミッションやビジョン、ブランドコンセプトを言葉として定義し、それに基づいた商品設計を行っていこうと考えている。その結果、当社のブランドだからこそ選んでくれるお客さまを増やしたいと考えている。
 
──今後の展望は。
 
10月以降の下期に向けて、これまでのECの枠に捉われない”新規事業”を準備している。今後は、もともと持っているブランド事業の強みに加えて、”体験型事業”と”他社支援事業(OEMの深化)”を強化していこうと考えている。

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