アサンテによると、春ごろ活発になる白アリの影響もあり、白アリ防除施工の申し込み件数は、コロナ禍に比べて増加傾向にあるという。アサンテでは、コロナ禍に生じていた、対面営業を敬遠する機運はなくなったとみているという。
ただ、物価高で生活必需品の値上がりが続く中で、住宅のメンテナンスに対する優先順位が下がっている状況があるという。対面営業への制約はかかっていないが、消費者の財布のひもが固くなっているという状況があるようだ。消費マインドの冷え込みは、2023年の夏から冬にかけての売り上げに影響し、2024年4月時点でも影響は続いているという。
こうした状況を踏まえ、アサンテでは、効率的に訪問営業を行う戦略を取っている。顧客が自宅にいる時間帯に集中的に訪問できるよう、営業マンの訪問スケジュールを組み直すなどの取り組みを行っているという。インターネット広告の出稿も強化している。
こうした営業方法の切り替えを行った結果、2024年4月度の月次の売上高は、前年同月比3.6%増の11億9100万円となり、売り上げは改善傾向にあるという。
アサンテでは2023年11月、アドバンテッジアドバイザーズと事業提携契約を締結し資金調達を行った。それに伴い、2023年12月に、「マーケティング」「DX」「広告宣伝」をテーマにした社内プロジェクトを立ち上げたという。今後、それぞれの面で成果を生んでいけるように、戦略的に投資していくとしている。
2024年3月期においては、世間的な賃金上昇の波を受け、営業マンへの賃金を挙げる取り組みを行ったという。2024年3月期の人件費は、前年同月比0.3%増加した。