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2024.02.02

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総合通販

【インタビュー】 日本テレビ放送網 筒井亥彦事業局リテール事業部長「来期も継続して”商品力”を鍛える」

筒井 亥彦 氏



日本テレビホールディングスの連結子会社でメディア事業やテレビ通販事業などを展開する日本テレビ放送網の2023年4-9月期(中間期)のリテールビジネス(通販)売上高は、前年同期比9.0%減の36億5000万円だった。コロナ禍の反動減や、外部モールの一時閉鎖などが減収に直結した。このことを受け、事業局 リテール事業部長 筒井亥彦氏は、「今期から来期にかけて、商品力の向上に注力していく」と話す。筒井部長に今期のここまでの取り組みを振り返ってもらいつつ、課題やこれからの取り組みなどについて聞いた。



2カ月間モール販売休止


──今期の売上高は前年同期を下回っている。要因を教えてほしい。

2023年4月に基幹システムを移行した。当社の商品は「楽天市場」や「ヤフーショッピング」などの外部モールでも売れているが、基幹システムの移行で、約2カ月間くらい外部モールでの販売を休止していた。自社ECサイトや電話注文も受け付けていたが、それでも外部モールの販売ロスの影響は大きく、第1四半期は減収だった。それは想定内の出来事だった。

第2四半期は思った以上に売上高を伸ばせたが、第3四半期の11月は販売が振るわなかった。第2四半期が良かった理由は正確にこれだとは言えない。他社でもやっているかもしれないが、「生活応援」のような意味合いで少しお値引き価格で販売するセールなどを実施した。

第2四半期は、ガソリン代、物価、光熱費が高騰したりと、値上げのニュースがよく流れていた。そのタイミングで、「日テレポシュレ」では安く買えると訴求し、結果として売り上げ拡大につながったのかもしれない。


─他社では消費者のオフライン回帰により、テレビ通販で商品を購入する人が減少したという声も聞こえている。貴社はどうか?

影響はあると思う。オフライン回帰もそうだが、純粋にテレビ通販の売上高を見ていると、個人的な実感になるが、消費者の購買の意志決定のスピードが遅くなった気がしている。当社できちんと正確なデータを取っているわけではないのだが、個人的にそう感じている。

その理由としては、やはりコロナの影響で、消費者がECの利用に慣れ、結果として商品を吟味する時間が増加していると推測する。当社のようなテレビ通販企業にとっても、競争が厳しくなった。


悩み解決商品を開発


──確かに競争が激化しているとは聞く。そのような中で、貴社はどう戦っていくのか?

「商品力を磨き上げること」に注力していく。商品力といっても幅は広い。利益をきちんと確保できるように、自社開発商品を発売していく。その商品もベースは、購入者の悩みを解決できる商品を開発していく。どうやってその悩みを探すのか。それは顧客に聞くなど、さまざまな方法でひたすら探していく。

──「商品力」と聞くと、テレビ局が展開しているテレビ通販企業だと、コラボレーション商品の開発にも力を入れている。貴社もそこに注力していくのか?

そこも「商品力」に含まれるだろう。いつからやるとは断言できないが、人気テレビ番組、人気アニメ番組とコラボレーションした商品の販売は十分にあり得る話だ。

あと、やはりテレビ局が関係してくるので、情報発信力には秀でていると感じている。良いコンテンツを作ったり、番組と連携したりして、さまざま方法で認知拡大を図れるはずだ。




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